看護の仕事は体調の確認、入浴や排泄、食事の介助など多岐に渡ります。
あまりの忙しさに小さなことでイライラが顔に出てしまったり、思わず八つ当たりしてしまうことはないでしょうか。
これは怒りに振り回されている状態です。
こうなってしまうと冷静な判断ができなくなり、患者を傷付けてしまって後悔するなど、いいことはありません。
もちろん怒りは人間にとって自然な感情の一つなので、なくすことはできませんが、全く怒らないのではなく、怒らなくていいことは怒らないよう、怒りをコントロールできるようにすることが必要不可欠です。
そもそも怒ることは、いけないことではなく、怒りとは自分の気持ちを伝えるための伝達手段ともいえます。
これは譲れないと感じたときは、きちんと患者に伝えることも大切です。
また具体的なケア行為にばかり意識が向きがちになり、一方的に何をしよう、してあげようとして思い通りにいかなくなると、どうしても怒りの感情が生まれてしまいます。
そのような場合は自分のストレス発散の材料ではなく、看護師と患者が良い関係性を築けるようなコミュニケーションツールとして、怒りを大いに利用するようにしましょう。
怒ることには、相手にこうなってほしいという意図が隠れています。
看護師として患者に良くなってほしいという感情から怒りが生まれてしまうのでしょう。
看護のケアの中心は、良い関係をつくろうと考えることから始まります。怒りを上手に利用しながら良好な関係を築き、円滑なケアを進めながら互いに気持ちよく過ごせるように心がけましょう。